MOLESKINEとEvernoteでユビキタス・キャプチャー。


iPhoneを使い始めてぼちぼち1年半ほど経ちます。本当に素晴らしいデバイスだと思いますが、その多彩な機能・アプリの中でも最も手放せないものを挙げるとしたらやはり「Evernote」でしょう。今やライフハック系のブログでは極々当たり前に語られるアプリですね。私はこのEvernoteを使って自分なりのユビキタス・キャプチャーに取り組んでいます。(ユビキタス・キャプチャーの説明はここでするまでもないと思いますが、初耳だという方には私も必ず毎日チェックしている大好きなブログ「全てを手帳に記録する」、ユビキタス・キャプチャーの実践 | Lifehacking.jpをご覧になってみて下さい。)

使用するのはiPhoneMoleskine Classic Notebook, Pocket, Ruled, Black, Hard Cover (3.5 x 5.5) (Classic Notebooks)、そしてメモ(ロディア ブロックロディア NO.12)。

イデアも、気付きも、良かったことや感謝すべきこと、メモ、マインドマップ、タスク、もうなんでもモレスキンに書いていきます。日々の出来事や感じたこと思いついたことを全て書いていくと、「このことを覚えておく」という労力から解放されてくるのがわかります。脳はハードディスクとしてではなく、CPUとして使う。余計なことのためにメモリを消費させない・・・という感覚が実感できてきます。
三上と言います。物事を考えるのには厠上(しじょう:トイレ)、鞍上(あんじょう:馬の上。現代では運転中でしょうか)、枕上(ちんじょう:布団のなか)がよいと。トイレと枕元にはモレスキンiPhoneとも持ち込めても、運転中にメモはいただけませんので、そんな時はiPhoneボイスレコーダアプリを使用して声を吹き込んでおき、後でモレスキンに転記します(もちろん声を吹き込む時でも停車する必要があるのですが)。
また、モレスキンを開いて落ち着いてメモをとることが出来ないような状況ではロディアメモにとくかく殴り書き、そしてやはり後でモレスキンに転記します。
ここまでで、日常の出来事の大半をキャプチャーできるのですが、ここで2つの問題が出てきます。1つは写真やウェブクリップなどのデジタルデータをどうするか。そして2つ目はキャプチャーしたメモ情報の管理です。

そこで登場するのがEvernote for iPhoneモレスキンに収まりきらないようなデジタルデータは全てEvernoteに任せてしまいます。データを保存するときにタイトルに日付を入れて、タグをちょっと工夫すればいつでも取り出すことができます。
次にメモ情報の管理もEvernoteを利用しています。メモしたのはいいけど、どこに記入したのかが分からなければ、その情報は役に立ちません。私の場合、3つのルールを課すことでなんとかしのいでいます。
1)モレスキンのひとつひとつのメモに日付毎の連番をうつ(EX:2010年2月12日の15番目のメモは20100215-15)。
2)毎日寝る前にその日のモレスキンのメモの連番とタイトルだけの索引をEvernoteに入力する。
3)毎週月曜日と毎月月初めに、もう一度ザクッとメモをレビューし、保存性が高い情報のみそのメモの全文をEvernoteに保存。
こうすることで、Evernoteの検索でひっかかった日付と連番からモレスキンを参照することができますし、モレスキン手帳が代替えになったとしても保存性が高いと判断したメモは全文入力されていますので、迷子になることはありません。当初レビューは少し面倒な気もしましたが、レビューすることでメモを取ったときの記憶が鮮明に蘇り、再記憶化される感覚がありますし、またそのメモから新たなアイデアや気付きが生まれたりもします。外山滋比古氏著「思考の整理学」で言う「発酵」にあたるのでしょうか。今ではレビューしたいがためにキャプチャーを続けているような気さえします。

先日テレビで茂木健一郎さんが「現代人はインターネットなどに依存して、思い出す脳力が低下している。」とおっしゃっていました。ユビキタス・キャプチャーの源流であるGTDが「記録して忘れること」で目の前の作業に集中してパフォーマンスを向上することだとすると、真逆のアプローチのように聞こえますが、メモをレビューすることによって再記憶化するという作業では「思い出す脳力」が磨かれていると実感することが多々ありました。
自分自身の刃を研ぐユビキタス・キャプチャー
新たな自分を発見するユビキタス・キャプチャー
そして人生を記録するユビキタス・キャプチャー
是非チャレンジしてみて下さい!